近年、チャットアプリの「WhatsApp(ワッツアップ)」は世界中で広く利用されていますが、今回、WhatsAppの運営会社であるMetaが、革新的なAI搭載ツールを発表しました。
この新しいツールは、AIを活用して、お客さまからのよくある質問に自動で答えることができるようになるというものです。これにより、企業は、より効率的に、そして24時間365日、お客さま対応をすることが可能になります。
MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は、「どの企業でも、AIを搭載したチャットボットを導入して、WhatsApp上で顧客サポートができるようになるべきだ」と述べています。
AIが分析!お客さまに最適な情報を配信
今回のアップデートでは、WhatsApp上でやり取りをしたお客さまに対して、FacebookやInstagramなどの他のMeta系アプリ上で広告を配信することもできるようになります。AIが分析を行い、商品をカートに入れたまま購入手続きを完了していないお客さまや、特定の商品に興味がありそうな見込み客に、割引クーポンやリマインドメッセージを配信することができるのです。
ザッカーバーグ氏は、「これまで企業は、WhatsAppで更新情報を受け取りたいと希望したすべてのユーザーに同じメッセージを配信していましたが、今後はAIが分析を行い、本当に興味がありそうな見込み客だけに配信することができるようになります。これにより、企業は投資対効果を向上させることができ、ユーザーはより自分にとって役立つメッセージを受け取れるようになります」と語っています。
世界中で展開予定!今後のお客さまとのコミュニケーションは?
WhatsAppの新しいAI機能は、現在インドとシンガポールの一部の英語対応企業で試験導入されており、今後ブラジル、インド、インドネシア、コロンビアへと順次拡大していく予定です。
さらに、今回のアップデートでは、お客さまが企業に対してワンタップで電話をかけられるようになる機能も搭載されました。これまでは、テキストチャットでのやり取りが必要でしたが、より迅速な対応を求める場合に、電話に切り替えることが簡単になります。
また、企業がMetaの認証バッジを取得できるようになることも発表されました。この認証バッジを取得すると、ユーザーに対して企業の信頼性をアピールすることができるようになります。
まとめ
WhatsAppは、すでに「Meta AI」と呼ばれるチャットボット機能を備えていましたが、今回のアップデートにより、AIの活用がさらに進んでいくことが予想されます。今後、企業と顧客のコミュニケーションが、WhatsApp上でどのように変わっていくのか、注目が集まります。
AIを活用した自動応答や、パーソナライズされた広告配信など、利便性が高まる一方、過度な宣伝や個人情報の取り扱いには注意が必要かもしれません。今後、AIの導入にあたっては、倫理的な観点からの検討も欠かせないでしょう。
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