SNS大手のMeta(旧Facebook)は、AI機能の強化とデータインフラの拡充を目指し、アラバマ州に8億ドル(約1100億円)をかけて新データセンターを建設することを発表しました。
AIサービス拡大を支える新拠点
この新施設は、モンゴメリー市に建設され、広さは約6万7千平方メートル。稼働時には再生可能エネルギーのみで運営される予定です。
今回建設されるデータセンターは、Metaにとってアメリカ国内20番目、アラバマ州内では2番目の施設となります。1番目の施設は、モンゴメリーから3マイル離れたハンツビル市にすでに存在しています。
新データセンターは、2026年の稼働開始が予定されており、アラバマ州知事のケイ・アイビー氏は、今回の投資によりMetaが同州への累計投資額を15億ドル(約2070億円)に増額することを明らかにしました。
「世界中何億人もの人々がMetaの製品を利用しており、モンゴメリーに建設される次世代データセンターは、同社のプラットフォームの円滑な運用を支えることになります」とアイビー知事は述べています。「Metaはアラバマ州という素晴らしい場所にさらなる拠点を設けることになり、同州での成長と発展を支援できることを嬉しく思います。」
AI時代の到来を告げる象徴的な投資
今回のMetaのアラバマ州への積極的な投資は、同社のAIサービス拡大の動きと連動しています。新設されるデータセンターは、Meta AIや、FacebookやWhatsAppなどのSNS向けに開発されているChatGPTライクなチャットボットなど、新サービスの増加に伴う負荷増に対応するためのインフラとして機能する予定です。
Metaは2018年にアラバマ州初のデータセンター着工を行い、3年後に稼働を開始しました。その後も施設の拡張を計画していましたが、2022年末にはメタバース事業から重点をAIへと移行させたことに伴い、拡張計画を一時停止していました。
今回のMetaの新データセンター建設は、調査会社Omdiaの調査結果とも符合しています。同調査では、Metaが大量のGPUを購入してAIモデルの訓練と推論を実行しているNVIDIAのトップ顧客の一つとして認められていました。
「私たちは、最新鋭のデータセンターがモンゴメリーに建設されることを大変喜ばしく思っています」と、Metaのコミュニティおよび経済開発ディレクターであるブラッド・デイビス氏は述べています。「モンゴメリー市とその周辺地域は、インフラや再生可能エネルギーへのアクセスが良好であり、優秀な人材が集まる場所であるだけでなく、素晴らしいコミュニティパートナーにも恵まれています。」
Metaの今回の投資は、AI分野への注力を示すものであり、今後の同社の動向が注目されます。
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