近年、AIの活用が様々な分野で進められていますが、その処理には膨大な計算能力が求められます。データセンターと呼ばれる巨大な計算施設がAIの処理を支えているのですが、従来のデータセンターでは、AIの処理を行うパーツ同士をつなぐのに限界がありました。そのため、大規模なAI処理を行う際には、複数のサーバーをつなぐ必要があり、効率が悪かったのです。
目次
データセンターの課題を解決する新規格「UALink」
この問題を解決するのが、今回の「UALink」規格です。UALinkは、AIの処理に欠かせないパーツである「GPU」同士をより高速に接続することができるようになる規格です。これにより、大規模なAI処理を、より少ないサーバーで、より速く行えるようになることが期待できます。
UALink規格の特徴
- 最大1,024個のGPUを接続可能
- Google、Meta、AMD、マイクロソフト、インテルなどが共同開発
- オープン規格で、どのメーカーのGPUでも利用可能
- 今後、業界標準として広く採用されることが予想される
注目すべき点
実は、これまでGPU同士をつなぐ規格としては、NVIDIAが独自に開発した「NVLink」という規格がありました。しかし、今回発表された「UALink」は、どのメーカーのGPUでも使えるオープンな規格となっているのがポイントです。
まとめ
今後、この「UALink」規格が普及していくことで、AIの処理能力が飛躍的に向上することが期待できます。これにより、様々な分野でのAI活用がさらに加速していくかもしれません。
ただ、今回の「UALink」規格の立ち上げに、GPU大手のNVIDIAが参加していない点が気になります。NVIDIAが独自規格「NVLink」に固執するのか、それとも「UALink」を受け入れるのか、今後の動向が注目されます。
リンク
コメント